不動産会社に相談しても売れない土地

不動産処理に困る複雑な土地 (事例1)

Aさんの相談内容

事例(1) Aさんの相談内容 (平成24年)

 

① 女性。年齢70歳台。

 

② 亡くなったご主人から土地を相続。売却できずに困っている。

 

③ 場所、函館近郊の港町(札幌から約220km)
土地11か所を義弟に借地、建物あり・袋小路の土地・海に沈んでいる土地等。

 

④ 今は生活保護を受けていて、亡くなった主人名義の土地があるとは知らなかった。
区役所からは財産があると給付金の減額若しくは保護を受けられない事もあると云われ、困っている。

 

⑤ 知り合いや複数の不動産会社に相談しても解決・処分できる糸口もなかった。

 

⑥ 藁をもつかむ思いで札幌市法律無料相談日に出向いたところ、当日の担当弁護士からこの処分は相当、難しい。
けれど親身になって動いてくれる人を紹介します。
但し、受けてくれるかどうかは分かりません。
「あまりにも労力が多いし難しいですから」と言われ、御社を紹介されたとの事。

 

 

2.当方の所見・対応

 

① 先ず、場所が函館近郊の小さな町では不動産仲介業務が成り立たないだろう。

 

② 土地が11か所もあるが、売買成立する土地が2筆ぐらい。

 

③ 売買成立しても200坪で約20万円が限度。需要は隣地のみになる。

 

④ 売買の確率は殆どゼロに近い。

 

⑤ 調査をかけるには最低2日は必要。交通費・調査費で最少5万円は必要。

 

⑥ 売却まで進むとその手間と日数等の経費で30万円はかかる。

 

 

3.Aさんとの合意事項

 

① 予算3万円。(Aさんの予算ぎりぎりなので)

 

② 当社は1日での現地調査・近隣折衝を行う。

 

③ その結果、それ以上の進展が見込めない場合は、そこで打ち切りとする。

 

 

4.当社の業務・結果

 

① 売れない土地9筆
(袋小路で道路付なし・海に埋没した土地・因縁のある借地)は財務局及び町と折衝。

 

② 売れる可能性のある土地は隣地所有者と折衝。

 

③ 現地訪問回数4回。宿泊2日。終了まで2ヶ月要した。

 

 

<結果>

 

① 売れない土地9筆は町との交渉により町に寄付行為として所有権移転。

 

② 売れる可能性のある土地は隣地所有者と粘り強く交渉、成約になった。

 

③ 売買価格1筆45坪=5万円、もう1筆200坪=20万円。

 

④ Aさんの申し出により売買金額計25万円は当社調査費用にてお支払いただきました。

 

 

個人情報守秘義務の為、実名等は不記載とします。

 

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