光と影

8月も末。

 

いつまでも、ギラギラ光る真夏の太陽。

 

どこまでも突き抜ける青い空。

 

これでもかとモクモク白く湧き上がる入道雲。

 

深緑の街路樹にはジリジリと汗を出させる油蝉。

 

纏わり付く熱をつくる照り返しのアスファルトそして車、車、車。

 

歩道、地上2m前後にはモザイク模様の行き交う人の群れ。

 

 

その中で君はたった一人で歩いている。
どこに行くともなく、ただただ、歩いている。

 

今、君は・・・・ひとり。
君だけが背負っている悩みが君を覆っている。
ずうっと、下を向いてトボトボ、足の向くまま重い心と体を運んでいる。

 

そんな君がぼくなら・・・・・・・・。
とりあえず、顔を上げて、前を向いてみる。
ギラギラ太陽に向かって歩いてみる。

 

太陽に向かえば、一人のぼくは・・・・一人じゃない。
ぼくの後ろにピッタリと寄り添うヒトがいる。

 

いつも、ぼくのうしろに、無言でついて来てくれるヒトがいる。
そのヒトは・・・・ぼくの影。

 

 

だから、ぼくはいつも一人じゃない。

 

ぼくの周りが闇夜の時、心の中に「光」を灯してみる。

 

蛍の光でもいい。マッチ1本のたった1mmの光でいい。

 

ささやかな光がちっちゃな、ちっちゃな影をつくってくれる。

 

だから、ぼくはいつも一人じゃない。

 

 

心の中に「光」を灯すには、ぼくだけの儀式がある。
それは、「寝ている心を立ち上げる」こと。
朝、寝床から起き上がるようにね。

 

君もやってごらん。
心を立ち上げれば、はるかな地平線がみえるはず。

 

地平線の向こうには、
君の「光と影」を見つけ、
いつか手を差し伸べる人がきっと、きっといる。

 

 

そのために、いつも君は一人じゃないことが大事なんだ。

 

いつも、いつまでも「光と影」をつくって・・・・・・・・・・・・。

 

 

 

2011.8.24

 

「手稲やまのは緑地」にて

 

 

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